ジムで下降姿勢のスクワットを行う男性の側面シルエット。立川の鍼灸師がスクワットは体幹・すね・足の向き・スタンス幅・深さの5つのポイントで効き方が変わることを解説する記事のアイキャッチ

スクワットは5つのポイントで効き方が変わる

スポーツ
目次
  1. スクワットは「同じ動作」じゃない
  2. フォームを決める5つのポイント
  3. スタンス幅と深さで膝の負担は変わる
  4. 自分に合うフォームの見つけ方
  5. フォームに不安があるときは
  6. まとめ
  7. 参考文献

こんにちは! yell鍼灸治療院の斉藤です!
今回は、筋トレの土台とも言えるスクワットのフォームについて書いていきたいと思います!

患者様から

「このやり方で合っているのかな?」
「まわりの人と沈む深さも足の広げ方も違うけど、どれが正解なんだろう?」

そんな声を、施術中によくお聞きします。

同じ「スクワット」という名前でも、ちょっとした違いで、鍛えられる場所も身体への負担も大きく変わります。

スクワットは「同じ動作」じゃない

スクワットと聞くと、多くの方が「しゃがんで立つだけの単純な運動」とイメージします。
でも実際は、身体の使い方の組み合わせで、まったく別のトレーニングになります。

スポーツ医学の分野で、スクワットのフォームを生体力学の視点から整理したレビューがあります。
そこでは、スクワットは5つの調整ポイントでフォームが決まり、それぞれで膝・腰・股関節にかかる負担が変わる、と整理されています。

つまり、「正しいスクワット」がひとつだけあるのではありません。
自分の目的や身体の状態に合わせて、フォームを選んでいくものなんです!

この時点ですでにややこしいですね笑

フォームを決める5つのポイント

そのレビューで挙げられている調整ポイントは、次の5つです。

  • 体幹の前傾:上半身をどれだけ前に倒すか
  • すねの前傾:膝をどれだけ前に出すか
  • 足の向き:つま先をどれだけ外に開くか
  • スタンス幅:足をどれだけ広げて立つか
  • しゃがむ深さ:どこまで深く沈むか

この5つの組み合わせで、同じスクワットでも負担のかかり方が変わります。

特に分かりやすいのが、体幹とすねの傾きです。
上半身を前に倒すほど、お尻や股関節が主役になります。
逆に、膝を前に出してすねを倒すほど、太もも前の筋肉が主役になります。

同じ重さでしゃがんでいても、この傾きの配分ひとつで、翌日に張る場所が変わってきます。
「お尻を鍛えたいのに太もも前ばかり張る」という方は、上半身が立ちすぎて膝が前に出ているのかもしれません。

スクワットで足の広げ方の違いによる立ち方を比較する画像。狭スタンスとワイドスタンスで立った男性の後ろ姿シルエット2人並列

スタンス幅と深さで膝の負担は変わる

5つのポイントの中でも、身体への負担に直結するのがスタンス幅しゃがむ深さです。

スタンスを広げると膝の圧迫が増える

足を広げて立つワイドスタンスは、お尻の内側や内ももに効きやすいフォームです。
パワーリフティングの選手が重い重量を挙げるときにも使われます。

ただしレビューでは、足を広げるほど膝関節にかかる圧迫力がおよそ15%高まる、という研究が紹介されています。
効かせたい場所が増えるぶん、膝への負担も上がる、というわけですね。

深さは膝の状態に合わせて選ぶ

深くしゃがむほど、太ももやお尻への刺激は大きくなる。
一方で、深く沈むと膝の中で接触するストレスが増えるため、変形性膝関節症など膝に不安のある方は深いスクワットを避けた方がよい、と整理されています。

膝に問題のない方にとっては、深いスクワットそのものが悪いわけではありません。
大事なのは、自分の膝の状態に合わせて深さを選ぶことです。
痛みや違和感が出ない深さを、少しずつ確かめながら決めていくのが安全ですね!

ちなみに、つま先の向きについては、30度ほど外に開いても太もも前の筋肉の働きはほとんど変わらない、とも報告されています。

スクワットのしゃがむ深さの違いを比較する画像。浅くしゃがむ姿勢と深くしゃがむ姿勢の側面シルエット2人並列

自分に合うフォームの見つけ方

ここまで読んで、
「じゃあ結局、自分はどのフォームがいいの?」
と思われた方も多いのではないでしょうか。

レビューでは、膝の状態に応じてフォームを段階的に移していく考え方が示されています。
膝の前側に痛みが出やすい方や、膝を手術した後の方は、まず股関節主導から始めます。
お尻を後ろに引き、上半身を前に倒して、膝への負担を抑えるフォームです。

そして回復に合わせて、少しずつ膝主導の要素を足していきます。
膝を前に出して、太もも前の筋肉にも負荷を戻していくイメージです。

これは、痛む場所を避けながら、鍛えたい筋肉に少しずつ負荷を戻していく発想で
「痛いから一切やらない」でも「気にせず全部やる」でもなく、その間を進んでいくんですね!

自分の膝や腰の状態が今どの段階にあるのか。
それを知ることが、フォームを選ぶうえでいちばん大事な出発点になります。

フォームに不安があるときは

スクワットは、正しく使えば全身を効率よく鍛えられる素晴らしい種目です。
ただ、重い重量を扱うぶん、フォームが自分の身体に合っていないと、膝や腰を痛める入り口にもなります。

「お尻に効かせたいのに太もも前ばかり張る」
「しゃがむと膝の奥に違和感がある」
「腰が気になってフォームを深くできない」

こうしたサインは、フォームと身体の状態がかみ合っていない合図かもしれません。
そんなときは、今の身体の状態を確かめたうえで、自分に合うフォームを一緒に探していくのがおすすめです!

まとめ

ここまで読んでくださってありがとうございます!

まとめ

  • スクワットは体幹の前傾・すねの前傾・足の向き・スタンス幅・深さの5つでフォームが決まる
  • スタンスを広げると膝の圧迫力が約15%高まるという報告がある
  • 深いスクワットは膝に不安がある方は避け、自分の膝の状態に合わせて深さを選ぶ
  • 膝の前側に不安がある方は、股関節主導から膝主導へ段階的に移していく

「なんとなく」で続けてきたスクワットも、フォームのポイントを知るだけで、狙った場所にしっかり効かせられるようになります。
一緒に、自分の身体に合ったフォームを見つけていきましょう!

yell鍼灸治療院は、あなたの健康と笑顔とハッピーを超応援します!


参考文献

  • Straub RK, Powers CM. A Biomechanical Review of the Squat Exercise: Implications for Clinical Practice. Int J Sports Phys Ther. 2024;19(4):490-501.
カテゴリスポーツ
タグ#スクワット#ビッグ3#フォーム#立川#筋トレ##鍼灸
院長 斉藤宏之

この記事を書いた人

斉藤 宏之

鍼灸師・柔道整復師(国家資格)/2015年から臨床

立川・錦町の完全自費 鍼灸治療院。「またここに来れば大丈夫」と思える場所を目指しています。

院長・yellのことを見る

関連記事