稽古場の窓を背に立つ踊り手の逆光シルエット。つま先を伸ばすと足首の後ろが痛む有痛性三角骨障害を解説する、立川駅すぐの鍼灸院の記事のアイキャッチ。

有痛性三角骨障害|足首の後ろで骨がぶつかっている

目次
  1. 痛むのは、つま先を強く伸ばした時
  2. 足首の後ろで、骨どうしがぶつかっている
  3. 徐々に痛くなる人と、捻挫から始まる人
  4. 診察室でやるのは、足首を強く曲げるテスト
  5. まず休む。テーピングとサポーターで底屈を止める
  6. 復帰は、可動域・筋力・バランスの順
  7. まとめ

こんにちは! yell鍼灸治療院の斉藤です!
今回は【有痛性三角骨障害】について書いていきたいと思います!

つま先をぐっと伸ばした瞬間に、足首の後ろへ痛みが走る、、
そんな方の不安が、少しでも軽くなれば嬉しいです!

痛むのは、つま先を強く伸ばした時

サッカーで足の甲を使って強くボールを蹴った時。
クラシックバレエで、つま先立ちの姿勢をとった時。
どちらも足首を目いっぱい伸ばす動きで、この時に足首の後ろが痛みます。

つま先を下に向ける動きを 底屈(ていくつ) といい
底屈を強くした時に足首の後ろに痛みが出るのが、この状態のいちばんの特徴です。

呼び名がいくつかあるのが、この病気のややこしいところです。
病院で「三角骨があるね」と言われた方もいれば、「足首の後ろが挟まっている」と言われた方もいると思います。
学会の呼び方は足関節後方インピンジメント症候群で、三角骨はその原因のひとつという関係になります。
つまり、どちらの言葉で説明されていても、同じ場所の同じ話です。

足首の後ろで、骨どうしがぶつかっている

病院で言われる2つの呼び名が同じ状態を指すことを手書きで整理した紙の写真。三角骨がある、後ろが挟まってる、どちらも同じ話と書かれている。

足首を強く底屈させると、足首の後ろ側のすきまが狭くなります。
その狭くなったところで、かかとの骨や距骨(きょこつ)といった骨どうしが衝突する
これが痛みのもとになると考えられています。

インピンジメントというのは「挟み込み」という意味の言葉で、まさにその状態を指しています。

挟まるのは骨だけでなく、滑膜などの軟らかい組織も

挟み込まれるのは骨だけではありません。
骨のまわりにある滑膜(かつまく)などの軟らかい組織も、一緒に挟まります。

つまり「骨がぶつかっているだけ」ではなく、その周囲の組織も巻き込まれている。
だから休めば楽になり、また同じ動きをすれば戻ってくる、という出方をします。

三角骨は、もともと余分にある小さな骨

三角骨は、足首の後ろにある余分な骨です。
生まれつき持っている人と、持っていない人がいます。

この余分な骨が足首の後ろにあると、底屈した時にぶつかる相手がひとつ増えることになります。
痛みのもとになるのは、余分な骨だけではありません。
距骨の後ろの出っぱりの骨折や、疲労骨折が原因になっていることもあるとされています。

徐々に痛くなる人と、捻挫から始まる人

この痛みには、入り口が2つあります。

ひとつは、スポーツを続けるなかでだんだん痛みが強くなっていく入り口。
資料では、こちらのほうが比較的多いとされています。
ある日を境にではなく、「最近ここが痛いな」が少しずつ濃くなっていく形です。

もうひとつが、捻挫などのケガがきっかけになる入り口です。
捻挫は、関節を支えている靱帯がいたむケガのことをいいます。
足首の捻挫そのものが治ったあとも、後ろの痛みだけが残ることがあります。

どちらの入り口から来ても、行き着く名前は同じです。
「思い当たるケガがないから違うだろう」と考えなくて大丈夫です。

診察室でやるのは、足首を強く曲げるテスト

診察では、足首を強制的に底屈させて症状が出るかどうかを確かめます。
底屈テストと呼ばれるもので、その場で痛みが再現されるかを見ています。

レントゲンで見るのは、余分な骨の有無

画像では、まずレントゲンを撮ります。
足首の後ろの骨の状態と、余分な骨(三角骨)があるかどうかを確かめるためです。

そのうえで、CTやMRIを行うこともあります。

まず休む。テーピングとサポーターで底屈を止める

保存療法の柱は、スポーツをいったん休むことです。
痛む動きを繰り返している限り、挟み込みも繰り返されるためです。

そこに、いくつかの手立てが加わります。

  • 炎症と痛みを抑える薬を使う
  • 痛む部位に局所麻酔薬を注射する(痛みの場所を確かめる目的で行うこともあります
  • 過度な底屈を防ぐために、テーピングやサポーターを使う

このなかで、今日から相談できるのがテーピングとサポーターです。
つま先が下がりすぎる角度そのものを止めてしまう、という考え方になります。

保存療法で痛みが取れない場合には、原因になっている骨や軟らかい組織を取り除く手術が選ばれることもあります。
そこまでの判断は整形外科の領域なので、まずは痛みの出る角度を避けるところから始めるのがよいと私は思っています。

復帰は、可動域・筋力・バランスの順

競技復帰の3段階を付箋3枚に書いて壁に並べた写真。動く範囲、筋力、バランスの順で進めることを示している。

痛みが軽くなってきたら、復帰に向けた練習が始まります。
順番が決まっていて、
足首の動く範囲を戻す → 足首まわりの筋力をつける → バランスの能力を上げる
と進みます。

筋力の段階では、ゴムチューブの抵抗を使って、つま先を下げる動きと上げる動きの両方を練習します。
バランスの段階では、不安定な板の上に立つ練習が使われます。

痛みが消えた時点で元の練習量に戻したくなりますが、この3段階を踏まないまま戻ると、同じ角度で同じ痛みに出会うことになります。
急がば回れが、いちばんの近道です!

まとめ

ここまで読んでくださってありがとうございます!

  • つま先を強く伸ばす(底屈する)動きで、足首の後ろが痛むのが特徴
  • 「三角骨がある」と「後ろが挟まっている」は、同じ場所の同じ話
  • 底屈すると足首の後ろで骨どうしがぶつかり、滑膜などの軟らかい組織も一緒に挟まる
  • 三角骨は生まれつきある余分な骨。ぶつかる相手がひとつ増える形になる
  • 入り口は2つ。だんだん痛くなる人と、捻挫から始まる人
  • まず休む。そのうえで、テーピングやサポーターで底屈しすぎる角度を止める
  • 復帰は、動く範囲 → 筋力 → バランスの順。飛ばすと同じ痛みに戻る

痛みが出る角度がはっきりしているというのは、避けどころもはっきりしているということです。
続けたい競技があるなら、そこを守りながら戻っていきましょう!

yell鍼灸治療院は、あなたの健康と笑顔とハッピーを超応援します!


参考文献

日本スポーツ整形外科学会「スポーツ損傷シリーズ 21.足関節後方インピンジメント症候群」

日本スポーツ整形外科学会「スポーツ損傷シリーズ 2.足首の捻挫」

タグ#サッカー#スポーツ障害#バレエ#有痛性三角骨障害#立川#足首#鍼灸
院長 斉藤宏之

この記事を書いた人

斉藤 宏之

鍼灸師・柔道整復師(国家資格)/2015年から臨床

立川・錦町の完全自費 鍼灸治療院。「またここに来れば大丈夫」と思える場所を目指しています。

院長・yellのことを見る

関連記事