階段で膝に手を当てて立ち止まる女性の斜め横姿。立川の鍼灸師が解説する『階段で膝がジリッ|女性に多い「お皿の痛み」との向き合い方』のアイキャッチ画像

階段で膝がジリッ|女性に多い『お皿の痛み』との向き合い方

スポーツ
目次
  1. その膝痛、もしかして「膝蓋大腿痛症候群」かも
  2. よく聞く「筋トレで治る」って本当?
  3. 2025年のメタ分析が見せた「数字の正直なところ」
  4. ただし、女性だけ見ると話が変わる!
  5. なぜ女性で効果が見られるのか
  6. 自宅でできる「お尻の外側」を鍛える運動
  7. yellができること
  8. まとめ
  9. 参考文献

こんにちは! yell鍼灸治療院の斉藤です!

今回は、階段や座って立ち上がるときに、膝のお皿のあたりがジリッと痛む というお悩みについて書いていきたいと思います!

「特にぶつけたわけでもないのに、膝のお皿の周りが痛い」
「階段の上り下りや、しゃがんだ姿勢から立ち上がるときが、特につらい」

そんな経験はありませんか。
これは、実はよくある膝の不調のひとつなんです。

その膝痛、もしかして「膝蓋大腿痛症候群」かも

膝のお皿(膝蓋骨)の周りが痛む状態を、専門の言葉で 膝蓋大腿痛症候群(PFPS) と呼びます。
ちょっと長いので、ここでは お皿の痛み とお伝えしますね。

このお皿の痛みは、決して珍しいものではありません。
ある研究では、1年間で およそ5人に1人(22.7%) が経験するとされていて、特に思春期になると 3人に1人(28.9%) まで増えると報告されています。

そして、もうひとつ特徴が。
それは、女性に圧倒的に多い ということ。

「階段や座って立つときが痛い」「ぶつけた覚えはない」
こうした特徴がそろえば、お皿の痛みの可能性が高いです。

膝関節の側面模式図。大腿骨・脛骨・膝蓋骨(お皿)の位置関係を示した3Dクレイ風イラスト。立川の鍼灸師が解説する『膝蓋大腿痛症候群』の記事内画像

よく聞く「筋トレで治る」って本当?

お皿の痛みに対して、整形外科やリハビリの現場でいちばんよく使われるのが 筋力をつける運動(強化運動)です。

具体的には、こんな運動が組み合わされます。

  • お尻の外側の筋肉を鍛える運動
  • 太ももの前の筋肉を鍛える運動
  • お腹や背中(体幹)を安定させる運動

週3回・30〜40分・6週間ほど
これが、世界中で標準的に処方されている目安です。

「じゃあ、筋トレを続ければ治るんだね!」と思いたくなるところですが、2025年の大きな研究が、ちょっと意外な事実を教えてくれました。

2025年のメタ分析が見せた「数字の正直なところ」

膝の痛み(膝蓋大腿痛症候群)へのリハビリを、まとめて分析した研究が2025年に発表されました。
分析対象は、12の臨床研究・合計1,300人以上 のデータ。

結果、リハビリを続けたグループは、確かに膝の痛みが減りました。
ただ、その「減り方」がポイントだったんです。

時期痛みの減り具合(10点満点中)
4〜6週後-1.44点
8〜12週後-0.8点

「ちゃんと減ってる!」と感じますよね。
でも、ここで知っておきたい言葉があります。
それが 最小臨床的差(MCID) という考え方です。
簡単に言うと、「これくらい減ってくれないと、本人が『楽になった』と感じられない」最低ラインのこと。

膝の痛みの場合、このラインは 約2点
つまり、1.44点や0.8点では、まだ『楽になった』と感じるラインに届いていない ということ。

正直、ちょっと拍子抜けする結果ですよね、、
4週間も頑張って効果を感じないんかい!
と、思いますよね、、涙

膝の痛みの減り具合を示す棒グラフ。4-6週後1.44点・8-12週後0.8点はMCID(2点)ラインに届かないことを示すインフォグラフィック。立川の鍼灸師が解説する『お皿の痛み』の記事内画像

ただし、女性だけ見ると話が変わる!

ところが、です。
この研究、もうひとつ大事な分析をしてくれていました。
それは、女性だけを取り出して見るとどうなるか という分析です。

結果は、こうでした。

集団痛みの減り具合MCID(2点)を超えたか
全体(男女合わせて)-1.44点届かず
女性だけ-2.81点しっかり超える!

ぜんぜん違うんですよね、、

つまりリハビリは、全員に均等に作用するわけではなく、女性で特にしっかり改善が見られる 可能性があるということ。

これは、女性のお皿の痛みに悩む方にとって、励みになる事実だと思います!

なぜ女性で効果が見られるのか

研究の著者は、この理由について、こう書いています。

「女性は男性と比べて、お尻の外側の筋肉が弱い傾向があり、膝が内側に倒れやすい。そのために、お皿の痛みや関節への負担が起きやすい」

簡単に言うと、女性の身体は構造上、お尻の外側の筋肉がもともと弱めで、膝が内側に「く」の字に倒れやすい 傾向があるんです。

だからこそ、お尻の外側を鍛える運動が、女性のお皿の痛みに直接結びつきやすい という説明になります。

逆に言うと、男性のお皿の痛みは、別の原因(使いすぎ・身体の硬さ・動きのクセなど)が関係していることが多く、筋トレだけでは届きにくい可能性があります。
男女で、アプローチを少し変える必要がある というのが、この研究の隠れた示唆だと感じました。

そして、この研究のもうひとつ好きなところは、「ただし、確実とは言えない」と冷静に締めくくる正直さ
こういう誠実な論文、私は好きです!

自宅でできる「お尻の外側」を鍛える運動

自宅でできる運動を3つ。

① クラムシェル

横向きに寝て、膝を軽く曲げて重ねた状態から、上の膝だけを開く 運動。
かかとは離さず、膝だけパカッと開いてゆっくり閉じる(左右15回×2セット)。

クラムシェル運動の姿勢図。横向きに寝て両膝を曲げ、上の膝だけを開く動きを示した3Dクレイ風シルエット。立川の鍼灸師が解説する『お皿の痛み』への自宅セルフケアの記事内画像

② サイドレッグレイズ

横向きに寝て、上の脚をまっすぐ伸ばしたまま、ゆっくり持ち上げる 運動。
身体が前に倒れないように、お尻の外側で持ち上げる感覚で(左右10回×2セット)。

サイドレッグレイズの姿勢図。横向きに寝て上の脚をまっすぐ持ち上げる動きを示した3Dクレイ風シルエット。立川の鍼灸師が解説する『お皿の痛み』への自宅セルフケアの記事内画像

③ グルートブリッジ

仰向けに寝て膝を立て、お尻を持ち上げてキープ する運動(5秒×10回)。

グルートブリッジの姿勢図。仰向けで膝を立て、お尻を持ち上げる動きを示した3Dクレイ風シルエット。立川の鍼灸師が解説する『お皿の痛み』への自宅セルフケアの記事内画像

どれも特別な道具は要らず、寝ながらできるのがポイント。
継続が何より大事なので、毎日コツコツでいきましょう!

yellができること

お皿の痛みに対して、鍼灸はどう関わっていけるのか。
私のスタンスはシンプルです。
主役は、ご自身のリハビリと身体の回復力

その上で、こわばった太ももの筋肉を整え、動かしやすい状態に近づけるアプローチで、リハビリが進めやすい土台をサポートする。
整形外科や理学療法の方が立てた計画と並走する形で、補助的に使っていただけたら嬉しいです!

私自身もトライアスロンをやるので、「練習を続けたい、でも膝に違和感がある」というジレンマは、痛いほど分かります、、涙
一緒に前に進んでいきましょう!

まとめ

ここまで読んでくださってありがとうございます!

今回のポイントをまとめます。

  • 階段や座って立ち上がるときの膝のお皿の痛みは 膝蓋大腿痛症候群 という、よくある不調
  • 1年間で 5人に1人、思春期では 3人に1人 が経験する身近な症状
  • 治療の中心は お尻・太もも・体幹の強化運動(週3回・6週間が目安)
  • 2025年の大規模分析では、全体ではまだ「効いた」と感じる差に届かなかった
  • ただし 女性だけで見ると、しっかりMCIDを超える 痛みの軽減が出た
  • 理由は 女性に多い「お尻の外側の弱さ+膝が内側に倒れる」構造的特徴 を、強化運動が補正してくれるから

「自分のお皿の痛み、ちゃんと向き合いたいな」と感じられたら、公式LINE からお気軽にどうぞ。
立川駅・立川南駅からアクセスしやすい場所にあります。

yell鍼灸治療院は、あなたの健康と笑顔とハッピーを超応援します!


参考文献

  • Salaffi F, et al. "Conservative treatment of patellofemoral pain: effectiveness of strength exercises compared to other treatments. A systematic review with meta-analysis." BMC Sports Science, Medicine and Rehabilitation 2025.
カテゴリスポーツ
タグ#PFPS#エビデンス#セルフケア#女性の悩み#立川#膝の痛み

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