夕方のトラック脇に置かれたランニングシューズ・タオル・膝サポーターの静物/ランナーズニーとストレッチ神話をテーマにしたブログ記事のアイキャッチ画像

ランナーズニーに『ストレッチ神話』は通用しないかも?

スポーツ
目次
  1. ランナーズニーってどんな状態?
  2. 「まずストレッチ」が定番だけど…
  3. 良い結果を出した治療はどれだった?
  4. なぜ「お尻の筋肉」が膝の外側の痛みに結びつくのか
  5. 「6割の人が長引く」現実
  6. yellができること
  7. まとめ
  8. 参考文献

こんにちは! yell鍼灸治療院の斉藤です!

今回は、走ると膝の外側が痛くなる というランナー特有のお悩みについて書いていきたいと思います!

「走り始めは何ともないのに、しばらく走ると膝の外側がジンジン痛む」
「走るのをやめると、しばらくして痛みが引いていく」

そんな経験はありませんか。
それ、いわゆる ランナーズニー かもしれません。

ランナーズニーってどんな状態?

正式には 腸脛靭帯症候群(ITBS) と呼ばれる不調で、簡単に言うと 太ももの外側の靭帯が、膝の骨の出っ張りにこすれて炎症を起こす 状態です。
ちょっと長いので、ここでは ランナーズニー とお伝えしますね。

走ることに関係する膝のトラブルの中で、2番目に多い と言われるほどメジャーなお悩みで、走行距離が伸びる長距離ランナーによく見られます。

そして、もうひとつ大きな特徴が。
それは、女性ランナーが男性の約2倍かかりやすい ということ。
2024年の研究では、報告された患者さんの 6割が女性 でした。

太もも外側から膝の外側までを走る腸脛靭帯と、痛みが出やすい膝外側のこすれポイントを示した抽象概念図

「まずストレッチ」が定番だけど…

膝の外側が痛くなったランナーが、最初に思い浮かべるのがストレッチ。
太ももの外側を伸ばす、腸脛靭帯を伸ばす、そんなイメージですよね。

トレーナーや医師からも「まずストレッチを続けてみて」と言われることが多いはず。

ところが、2024年に発表された保存療法をまとめた研究(13の研究・201人のランナーを対象)を読むと、少し違った景色が見えてきました。

ストレッチだけでランナーズニーが良くなったという確かな証拠は、ほとんど見つかっていない のです。

え?ストレッチは意味ないの?
と、思いますよね、、涙

「ストレッチしなきゃ!」って必死になってた友人もたくさんいたのに、、、

良い結果を出した治療はどれだった?

同じ研究の中で、しっかり効果が示された治療 も報告されています。
それが、股関節(お尻)の外側の筋肉を鍛える運動 と、衝撃波療法 の組み合わせでした。

具体的にはこんな数字。

治療の組み合わせ期間痛みの減り具合
お尻の外側の強化+衝撃波8週痛み75%減
お尻の外側の強化+徒手療法(マッサージ系)6週痛み78%減
ストレッチ単独明確な効果は示されず
超音波衝撃波より劣る

「そんなに違うの?」と感じますよね。
私自身、トライアスロン仲間から「ランナーズニーがなかなか良くならない」と相談されることがあるのですが、多くの場合、やっているのはストレッチとアイシングだけ なんです。

4つの治療法の効果比較棒グラフ:お尻強化+徒手療法78%減、お尻強化+衝撃波75%減、超音波は限定的、ストレッチ単独は明確な効果なし

なぜ「お尻の筋肉」が膝の外側の痛みに結びつくのか

「膝の外側の痛みなのに、お尻の筋肉?」と不思議に思われるかもしれません。
ここに、ランナーズニーの意外なメカニズムが隠れています。

簡単に言うと、お尻の外側の筋肉が弱いと、走るときに骨盤が横にブレて、その分だけ膝の外側の靭帯が引っ張られる
その繰り返しで、膝の外側でこすれが起きて痛みが出る、というわけです。

女性ランナーが男性の2倍かかりやすい理由も、実はここにあります。
女性の身体は構造上、お尻の外側の筋肉がもともと弱めで、骨盤が横にブレやすい 傾向があるんです。
だから、同じ距離を走っても膝の外側にストレスがかかりやすい。

つまりランナーズニーは、膝の局所トラブルではなく、身体全体の使い方のクセ から起きているケースが多い。
だからこそ、お尻の筋肉を鍛えて骨盤の安定性を上げると、膝への負担が自然と減っていく。
腸脛靭帯を「伸ばして緩める」より、上流にある骨盤を安定させる方が根本的、というイメージですね。

「6割の人が長引く」現実

もうひとつ、この研究が正直に書いてくれていたのが、復帰までの現実の厳しさ

分析対象になったランナーのうち、6〜8週で走りに復帰できたのは 44% だけでした。
半分以上の人は、それ以上時間がかかっている、ということ。

「ちょっとストレッチしてれば良くなるでしょ」と甘く見ていると、思ったより長引く可能性が高い。
だからこそ、初期の段階で 正しい方向のケア に舵を切ることが大事なんだと感じました。

yellができること

ランナーズニーに対して、鍼灸はどう関わっていけるのか。

こわばった太ももの外側や、お尻の周りの筋肉を整えるアプローチで、走りやすい身体の状態に近づけるサポート。
ご自身のトレーニングやフォームの調整が、着実に積み上がっていく身体の土台をつくる。
これが、yellがランナーズニーに向き合うときのスタンスです!

私自身もトライアスロンをやるので、「走りたいのに膝の外側がジンジンする」というジレンマは、痛いほど分かります、、涙
一緒に前に進んでいきましょう!

まとめ

ここまで読んでくださってありがとうございます!

今回のポイントをまとめます。

  • 走ると膝の外側が痛む状態は ランナーズニー(腸脛靭帯症候群)
  • 走行関連の膝トラブルで 2番目に多く、女性は男性の約2倍 かかりやすい
  • 2024年のレビューでは ストレッチ単独で効いたという確かな証拠は示されていない
  • しっかり結果が示されたのは お尻の外側の強化+衝撃波(or 徒手療法)8週で痛み75%減
  • 原因は膝の局所ではなく 骨盤の横ブレ→靭帯の引っ張り にあるため、上流のお尻を鍛えるのが根本的
  • 「6〜8週で走りに戻れるのは 44%」と、思ったより長引くので、初期の方向転換が大事

「自分のランナーズニー、どうケアしたらいいかな」と感じられたら、公式LINE からお気軽にどうぞ。
立川駅・立川南駅からアクセスしやすい場所にあります。

yell鍼灸治療院は、あなたの健康と笑顔とハッピーを超応援します!


参考文献

  • Sanchez-Alvarado A, et al. "Effects of conservative treatment strategies for iliotibial band syndrome on pain and function in runners: a systematic review." Frontiers in Sports and Active Living 2024.
カテゴリスポーツ
タグ#ITBS#スポーツ障害#ランナーズニー#ランニング#立川#腸脛靭帯症候群#鍼灸

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