
ランナーズニーに『ストレッチ神話』は通用しないかも?
目次
こんにちは! yell鍼灸治療院の斉藤です!
今回は、走ると膝の外側が痛くなる というランナー特有のお悩みについて書いていきたいと思います!
「走り始めは何ともないのに、しばらく走ると膝の外側がジンジン痛む」
「走るのをやめると、しばらくして痛みが引いていく」
そんな経験はありませんか。
それ、いわゆる ランナーズニー かもしれません。
ランナーズニーってどんな状態?
正式には 腸脛靭帯症候群(ITBS) と呼ばれる不調で、簡単に言うと 太ももの外側の靭帯が、膝の骨の出っ張りにこすれて炎症を起こす 状態です。
ちょっと長いので、ここでは ランナーズニー とお伝えしますね。
走ることに関係する膝のトラブルの中で、2番目に多い と言われるほどメジャーなお悩みで、走行距離が伸びる長距離ランナーによく見られます。
そして、もうひとつ大きな特徴が。
それは、女性ランナーが男性の約2倍かかりやすい ということ。
2024年の研究では、報告された患者さんの 6割が女性 でした。

「まずストレッチ」が定番だけど…
膝の外側が痛くなったランナーが、最初に思い浮かべるのがストレッチ。
太ももの外側を伸ばす、腸脛靭帯を伸ばす、そんなイメージですよね。
トレーナーや医師からも「まずストレッチを続けてみて」と言われることが多いはず。
ところが、2024年に発表された保存療法をまとめた研究(13の研究・201人のランナーを対象)を読むと、少し違った景色が見えてきました。
ストレッチだけでランナーズニーが良くなったという確かな証拠は、ほとんど見つかっていない のです。
え?ストレッチは意味ないの?
と、思いますよね、、涙
「ストレッチしなきゃ!」って必死になってた友人もたくさんいたのに、、、
良い結果を出した治療はどれだった?
同じ研究の中で、しっかり効果が示された治療 も報告されています。
それが、股関節(お尻)の外側の筋肉を鍛える運動 と、衝撃波療法 の組み合わせでした。
具体的にはこんな数字。
| 治療の組み合わせ | 期間 | 痛みの減り具合 |
|---|---|---|
| お尻の外側の強化+衝撃波 | 8週 | 痛み75%減 |
| お尻の外側の強化+徒手療法(マッサージ系) | 6週 | 痛み78%減 |
| ストレッチ単独 | — | 明確な効果は示されず |
| 超音波 | — | 衝撃波より劣る |
「そんなに違うの?」と感じますよね。
私自身、トライアスロン仲間から「ランナーズニーがなかなか良くならない」と相談されることがあるのですが、多くの場合、やっているのはストレッチとアイシングだけ なんです。

なぜ「お尻の筋肉」が膝の外側の痛みに結びつくのか
「膝の外側の痛みなのに、お尻の筋肉?」と不思議に思われるかもしれません。
ここに、ランナーズニーの意外なメカニズムが隠れています。
簡単に言うと、お尻の外側の筋肉が弱いと、走るときに骨盤が横にブレて、その分だけ膝の外側の靭帯が引っ張られる。
その繰り返しで、膝の外側でこすれが起きて痛みが出る、というわけです。
女性ランナーが男性の2倍かかりやすい理由も、実はここにあります。
女性の身体は構造上、お尻の外側の筋肉がもともと弱めで、骨盤が横にブレやすい 傾向があるんです。
だから、同じ距離を走っても膝の外側にストレスがかかりやすい。
つまりランナーズニーは、膝の局所トラブルではなく、身体全体の使い方のクセ から起きているケースが多い。
だからこそ、お尻の筋肉を鍛えて骨盤の安定性を上げると、膝への負担が自然と減っていく。
腸脛靭帯を「伸ばして緩める」より、上流にある骨盤を安定させる方が根本的、というイメージですね。
「6割の人が長引く」現実
もうひとつ、この研究が正直に書いてくれていたのが、復帰までの現実の厳しさ。
分析対象になったランナーのうち、6〜8週で走りに復帰できたのは 44% だけでした。
半分以上の人は、それ以上時間がかかっている、ということ。
「ちょっとストレッチしてれば良くなるでしょ」と甘く見ていると、思ったより長引く可能性が高い。
だからこそ、初期の段階で 正しい方向のケア に舵を切ることが大事なんだと感じました。
yellができること
ランナーズニーに対して、鍼灸はどう関わっていけるのか。
こわばった太ももの外側や、お尻の周りの筋肉を整えるアプローチで、走りやすい身体の状態に近づけるサポート。
ご自身のトレーニングやフォームの調整が、着実に積み上がっていく身体の土台をつくる。
これが、yellがランナーズニーに向き合うときのスタンスです!
私自身もトライアスロンをやるので、「走りたいのに膝の外側がジンジンする」というジレンマは、痛いほど分かります、、涙
一緒に前に進んでいきましょう!
まとめ
ここまで読んでくださってありがとうございます!
今回のポイントをまとめます。
- 走ると膝の外側が痛む状態は ランナーズニー(腸脛靭帯症候群)
- 走行関連の膝トラブルで 2番目に多く、女性は男性の約2倍 かかりやすい
- 2024年のレビューでは ストレッチ単独で効いたという確かな証拠は示されていない
- しっかり結果が示されたのは お尻の外側の強化+衝撃波(or 徒手療法) で 8週で痛み75%減
- 原因は膝の局所ではなく 骨盤の横ブレ→靭帯の引っ張り にあるため、上流のお尻を鍛えるのが根本的
- 「6〜8週で走りに戻れるのは 44%」と、思ったより長引くので、初期の方向転換が大事
「自分のランナーズニー、どうケアしたらいいかな」と感じられたら、公式LINE からお気軽にどうぞ。
立川駅・立川南駅からアクセスしやすい場所にあります。
yell鍼灸治療院は、あなたの健康と笑顔とハッピーを超応援します!
参考文献
- Sanchez-Alvarado A, et al. "Effects of conservative treatment strategies for iliotibial band syndrome on pain and function in runners: a systematic review." Frontiers in Sports and Active Living 2024.




