朝焼けを背景に走行動作中のランナーの横向きシルエット/走り方の調整で膝痛が消えた症例をテーマにしたブログ記事のアイキャッチ画像

走り方を変えたら膝痛が消えた話|フォーム調整で何が起きるか

スポーツ
目次
  1. ケアしてもケアしても、また痛む
  2. 走り方を変えたら、痛みが消えた
  3. なぜ「走り方」で膝の痛みが変わるのか
  4. この研究の「正直さ」も好き
  5. yellができること
  6. まとめ
  7. 参考文献

こんにちは! yell鍼灸治療院の斉藤です!

今回は、走り方を変えるだけで、膝の外側の痛みが消えた という、ちょっと面白い研究のお話をしていきたいと思います!

「マッサージにも通っている」
「ストレッチも続けている」
「なのに走るとまた膝の外側が痛くなる」

そんな悩みを抱えるランナーは、思っている以上に多いんです。
その状態を、治療ではなく走り方の調整 だけで変えた症例が、実際に報告されていました。

ケアしてもケアしても、また痛む

膝の外側が走ると痛くなる状態(ランナーズニー)は、走行関連の膝トラブルで 2番目に多い と言われるほどメジャーな不調です。

多くの場合、痛みが出ると

  • ストレッチをする
  • アイシングをする
  • しばらく休む

という定番の流れになります。

これで一度は落ち着くのですが、復帰してしばらく走るとまた痛む、というのが、ランナーズニーの厄介なところ。
2024年に発表された保存療法のレビューでも、6〜8週で走りに戻れたのは 44% と、半分以下の数字が正直に書かれていました。

ちゃんとケアしてるのに、また痛くなった、、涙

その理由が、今回ご紹介する研究の中に、ヒントとして書かれていました。

ランナーズニーの痛みが繰り返すループ図:痛む→休む→治る→走る→また痛むの5段階循環と、抜け出す鍵は走り方の調整であることを示すインフォグラフィック

走り方を変えたら、痛みが消えた

このレビューの中で、私がいちばん惹かれたのが、ある1人のランナーの症例報告 でした。

このランナーは、色々な治療を試したものの膝の外側の痛みが取れず、走ることが難しくなっていました。
そこで試したのが、走り方を少し変える という介入。

具体的には、1分あたりの足の運びを 5〜10% だけ速くする(歩幅を少し狭めて、回転数を上げる)。
たったこれだけ、です。

そして、その結果が、こう報告されていました。

「歩幅と足の運びを調整した結果、痛みは 完全に消失 し、走行距離もフルに戻すことができた」

正直、これを読んで「そんなことある!?」と思いました笑
薬でもなく、注射でもなく、リハビリ器具でもなく、走り方をほんの少し変えるだけ

もちろん、これは1人の症例なので、万人に当てはまるとは言えません
でも、「膝が痛いなら、走り方の話をしてみたことはあったかな?」と自分に問いかけたくなる結果でした。

なぜ「走り方」で膝の痛みが変わるのか

「走り方を変えると、どうして膝の痛みが消えるの?」と不思議に思われるかもしれません。

簡単に言うと、歩幅が広い+回転数が少ない走りは、着地のたびに膝の外側にかかる衝撃が大きくなる
1歩あたりの衝撃を、膝が「ドン、ドン」と受け止めるイメージです。

一方で、歩幅を少し狭めて、足の運びを速くする と、着地の衝撃が小さくなり、身体全体で吸収しやすい走り方に変わります。
1歩あたりの負担が減り、膝の外側の靭帯にかかるストレスも軽くなる、というわけです。

歩幅を変えると膝への衝撃が変わる比較図:広い歩幅・ケイデンス160では衝撃大、狭い歩幅・ケイデンス170では衝撃小

しかも、走る速度そのものはほぼ変わりません。
歩幅と回転数のバランスを、ほんの少し変えるだけ。
これだけで膝の外側の環境が変わるというのは、なかなか面白いなと感じました!

ちなみに、走るときの1分あたりの足の運びは ケイデンス と呼ばれ、市民ランナーだと 150〜170歩/分 の方が多いと言われます。
そこから5〜10%上げるということは、160なら170に、170なら180近く に。
やってみると分かるのですが、これだけでも走り心地はかなり変わります。

この研究の「正直さ」も好き

もうひとつ、このレビューが誠実だったのは、「これは1人の症例だから、確実な結論とは言えない」 ときちんと書いてあったところ。

「歩幅を狭めれば全員のランナーズニーが良くなる!」
とは書いていない。

「可能性のある選択肢のひとつとして紹介したい」と冷静に締めくくる。
誠実な論文です。

そして、「治療よりも動作修正」という発想の転換 そのものが、この研究の一番のプレゼントだったと思います。
痛みだけを消そうとするのではなく、身体との付き合い方を変える
これは、ランナーズニーだけでなく、慢性的なスポーツの痛み全般に通じる考え方な気がしています。

yellができること

走り方の調整に対して、鍼灸はどう関わっていけるのか。

走り方を変えたときに新しく使い始める筋肉のこわばりや、逆に使わなくなる筋肉のアンバランスを、鍼灸で整える。
そして、私自身もトライアスロンをやってきた中で、アスリートやランナーの走り方を見てきた経験があります。
「フォームのどこに引っかかりがあるか」を一緒に見立てるところから、走りやすい身体づくりをお手伝いできればと思っています!

フォームひとつでラン後の身体が全然違うことは、日々の練習で実感しています笑
一緒に前に進んでいきましょう!

まとめ

ここまで読んでくださってありがとうございます!

今回のポイントをまとめます。

  • ランナーズニーは治療しても 6〜8週で走りに戻れるのは 44% と、半分以上が長引く
  • 2024年のレビューには「走り方を変えただけで痛みが消えた」1人の症例が紹介されていた
  • 具体的には 足の運びを 5〜10% 速くする(歩幅を狭めて回転数を上げる)だけ
  • 理由は、1歩あたりの膝への衝撃が減り、靭帯の負担が軽くなる から
  • 症例1人の話なので 万人には当てはまらない けれど、「治療より動作修正」という選択肢は面白い
  • 慢性的なスポーツの痛みには、痛みだけを消そうとするのではなく、身体との付き合い方を変える 発想が効くかもしれない

「自分の走り方、一度見直してみたいな」と感じられたら、公式LINE からお気軽にどうぞ。
立川駅・立川南駅からアクセスしやすい場所にあります。

yell鍼灸治療院は、あなたの健康と笑顔とハッピーを超応援します!


参考文献

  • Sanchez-Alvarado A, et al. "Effects of conservative treatment strategies for iliotibial band syndrome on pain and function in runners: a systematic review." Frontiers in Sports and Active Living 2024.
カテゴリスポーツ
タグ#ITBS#ケイデンス#ランナーズニー#ランニング#立川#腸脛靭帯症候群#鍼灸

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