
腰部脊柱管狭窄症|歩ける距離を伸ばすために
目次
こんにちは! yell鍼灸治療院の斉藤です!
今回は【腰部脊柱管狭窄症】について書いていきたいと思います!
買い物の途中で足がしびれてきて、何度も立ち止まるようになった、、
この先ずっとこうなのかと思っている方の不安が、少しでも軽くなれば嬉しいです!
歩けるのに、歩き続けられない
歩いては休み、また歩ける
この状態でいちばん特徴的なのは、長い距離を続けて歩けなくなることです。
歩いているうちに、太ももから足にかけてしびれや痛みが出てくる。
立ち止まって少し休むと、それがすっと引く。
そしてまた歩ける。
この繰り返しを、間欠跛行といいます。
歩いては休み、また歩いては休む、という意味です。
歩ける距離は人によって違います。
少し歩いただけで止まる方もいれば、しばらくは平気という方もいます。
同じ方でも日によって変わる、というお話もよく聞きます。
安静にしている時は症状が出ない
もうひとつ、意外に思われるところがあります。
腰痛は、あまり強くありません。
じっとしている時には、ほとんど症状が出ないことも多いです。
だから「腰の病気だ」と言われてもピンとこない、という方が結構いらっしゃいます。
「困るのはいつも、立って歩き出してからで、、」
狭くなっているのは、神経の通るトンネル
背骨の中には、神経が通る細い通り道があります。
これを脊柱管といい
このトンネルは、背骨と椎間板、それに関節と靱帯で囲まれてできています。
1本の筒が通っているのではなく、いくつもの部品が組み合わさって、その中心に空間ができている。
そういう構造です。
年齢とともに、この部品それぞれが変わっていきます。
背骨そのものが変形する。
椎間板が膨らんでくる。
靱帯が厚みを増してくる。
どれも中心の空間を外側から押しつぶす方向に働きます。
結果として神経の通り道が狭くなり、これを狭窄と呼びます。
狭くなると神経が圧迫され、神経を養っている血流が落ちます。
症状が出るのは、この血流の低下が関わっているとされています。
椎間板ヘルニアに比べて中高年に多いのは、部品が変わるのに時間がかかるからです。

前かがみになると楽になるのはなぜか
腰を伸ばして立っていると、つらい。
少し前かがみになると、楽になる。
自転車なら平気なのに歩くとダメ、という方も多いです。
これは気のせいではなく、トンネルの形が姿勢で変わるからです。
腰をまっすぐ伸ばすと、後ろ側の部品が内側に寄って通り道が狭くなります。
逆に前かがみになると、後ろ側が引き伸ばされて通り道が広がります。
もともとぎりぎりまで狭くなっているところなので、このわずかな差が効いてきます。
レジに並んでいる時だけつらい、という声もよく聞きます。
立ち止まって背筋を伸ばして待つ姿勢は、この状態にとっていちばん通り道が狭くなる形です。
つまり、前かがみで楽になるという体の反応そのものが、狭くなっていることの裏返しというわけです。
当院でも、この訴えは手がかりのひとつになります。
自分の体が勝手にとっていた楽な姿勢には、ちゃんと理由がある!ということです。
歩ける距離を伸ばす3つの工夫
理屈が分かると、やることは決まってきます。
歩いている間、腰を少しかがめていられればいいわけです。
腰を少しかがめて歩く
資料に、その記述があります。
歩く時には一本杖をつく。
あるいはシルバーカーを押して、腰を少しかがめるようにする。
これで楽に歩ける、と書かれています。
杖もシルバーカーも、体を支えるためだけの道具ではなく、姿勢を作るための道具でもあるわけです。
スーパーのカートを押している時だけ平気、という方がいらっしゃいます。
あれも同じ理屈です。
自転車なら痛みが出にくい
もうひとつ挙げられているのが自転車です。
サドルに座ってハンドルを持つと、自然に前かがみになります。
だから痛みが起こりにくく、良い運動になるとされています。
歩くのがつらいから動かない、を続けると体力そのものが落ちていきます。
歩けないなら別の形で動けばいい、という選択肢を持っておいていただきたいです。

4年間追いかけた調査では
「この先どうなるのか?」
いちばん気になるところだと思います。
治療を受けていない患者様32人を、平均でおよそ4年間追いかけた調査があります。
平均年齢は60歳、4分の3の方に間欠跛行がありました。
手術も特別な治療もせず、ただ時間の経過を見た人たちです。
4年後、症状がどう変わったかはこうでした。
変わらなかった方 70%
良くなった方 15%
悪くなった方 15%
重度に悪化した方は、この4年間では確認されませんでした。
ただし32人という小さな調査です。
これをもって「大丈夫です」と言い切るつもりはありません。
それでも、放っておいたら坂を転げ落ちるように悪くなる、という進み方ではなさそうだ。
と、私はそう受け止めています。

急いで相談したほうがいいサイン
一方で、待たないほうがよいものもあります。
足に力が入らなくなってきた時。
肛門のまわりがほてる感じが出てきた時。
尿の出が悪くなったり、逆に漏れたりする時。
このあたりが出ていたら、歩き方の工夫をしている段階ではありません。
早めに整形外科で相談してください。
もうひとつ、知っておいていただきたいことがあります。
足の動脈がつまって血行が悪くなった時にも、歩くと痛くて休むと楽になるというよく似た症状が出ます。
腰ではなく血管が原因のこともある、ということです。
歩ける距離が急に短くなった時は、そこも含めて診てもらうのが確実です。
まとめ
ここまで読んでくださってありがとうございます!
- 歩いては休み、また歩けるという間欠跛行がいちばんの特徴
- 腰痛はあまり強くなく、じっとしている時は症状が出にくい
- 狭くなっているのは、背骨と椎間板と靱帯に囲まれた神経の通り道
- 前かがみで楽になるのは、その姿勢だと通り道が広がるから
- 杖・カート・自転車は、姿勢を作るための道具として使える
- 足の脱力と排尿の異常だけは、待たずに相談する
歩ける距離は、工夫しだいで変えられる部分があります。
まずは今日の買い物から、少しかがめる道具を頼ってみてください。
一緒に前に進んでいきましょう!
歩くと足がしびれる状態が続いている方は、立川駅・立川南駅から徒歩5〜8分の当院にもご相談ください。
yell鍼灸治療院は、あなたの健康と笑顔とハッピーを超応援します!
参考文献
日本整形外科学会「整形外科シリーズ8 腰部脊柱管狭窄症」日本整形外科学会, 2009.
Johnsson KE, Rosén I, Udén A「The natural course of lumbar spinal stenosis」Clinical Orthopaedics and Related Research No.279, 1992, pp.82-86.





