朝の窓辺で首の後ろに手をやる人の逆光シルエット。揉んだ翌日にはもう戻っている|働きすぎと、働かなすぎ。立川駅・立川南駅すぐの鍼灸院yell鍼灸治療院

揉んだ翌日にはもう戻っている|働きすぎと、働かなすぎ

目次
  1. 揉んでもらった翌日には、もう戻っている
  2. 戻るのは、揉み方が足りないからではありません
  3. 働きすぎの筋肉と、休んでいる筋肉という考え方
  4. それでも、変わったものは何か
  5. 揉まれるだけで、終わらせない
  6. まとめ

こんにちは! yell鍼灸治療院の斉藤です!
今回は【揉んでも戻ってしまう肩の話】について書いていきたいと思います!

その場は軽くなったのに、翌朝にはもう元どおり、、
そんな繰り返しに心当たりのある方におすすめです!

揉んでもらった翌日には、もう戻っている

施術を受けている間は気持ちがいい。
終わった直後は、たしかに軽い。
でも翌日の夕方には、もう同じ場所が張っている。

この繰り返しを経験すると、多くの方がこう考えます。
揉み方が足りなかったのかな。
もっと強くお願いすればよかったのかな。

その気持ちは、とてもよくわかります。

戻るのは、揉み方が足りないからではありません

先にお伝えすると、強さの問題ではありません。
ほぐれた筋肉は、数時間から数日でまた同じ状態に戻ります。
理由は単純で、戻すような使い方を、身体が毎日続けているからです。

揉むという行為は、今そこにある張りを緩めるものです。
一方で、その張りを生み出している使い方には触れていません。

だから翌日以降にはまた張る。

働きすぎの筋肉と、休んでいる筋肉という考え方

では、その使い方とは何でしょうか。
肩まわりの不調を考えるときによく使われる、ひとつの見方があります。
同じ肩の中に、働きすぎている筋肉と、ほとんど働いていない筋肉が同居しているという見方です。

なぜそう考えられているのか

肩甲骨は、背中の上に浮いている板のような骨です。
その板は、まわりの筋肉が引っぱり合ってはじめて安定します。

このうち、首から肩の上を通る筋肉は、腕の重さを支えるためにいつも張っています。
反対に、肩甲骨を背中側から押さえる筋肉は、デスクワーク中心の生活だとほとんど出番がありません。

働きすぎと、働かなすぎ。
この偏りが続くと肩や首に負担が集まる、と考えられています。
偏ると負担が集中する、、
これはなんとなくイメージできるかなと思います!

ただし、まだ確かめきれていない

2024年に、肩甲骨への治療をまとめて検証した論文が出ています。
その中で

1つでは、
「働きすぎていた筋肉の活動が下がり、休んでいた筋肉の活動が上がっていた。」
もう1つでは、
「どちらの群にも変化がありませんでした。」

結果が真逆です。きれいに割れている、、

結局どっちだよ!
というのが読んだときの実感でした。

論文はこれについて、結論を出せないとはっきり書いています
文献の数が限られていて、結果もそろっていないから、というのが理由です。

さきほどの「働きすぎと働かなすぎ」は、納得しやすい考え方ではあります。
けれど、確かめきれてはいない。というのが現状みたいです。

「測った研究 2件」「1件目→○変わった」「2件目→×変わらず」「結論 保留」と手書きされたクリップボードの写真|働きすぎと、働かなすぎ|立川の鍼灸院

それでも、変わったものは何か

確かめきれていない部分がある一方で、はっきり動いた数字もあります。

頭の位置

耳の位置が肩より前に出ている状態を、頭が前に落ちていると表現します。
パソコンに向かっているとき、多くの方がこの形になります。

この角度を測った研究が2つあり、どちらでも肩甲骨への治療を受けた側だけが改善していました
何もしなかった側は変わっていません。

首そのものではなく、肩甲骨のほうを扱った結果として頭の位置が変わる。
これは事実みたいです。

女性だけを集めた研究のほうが、大きく出た

もうひとつ、目を引く数字があります。
参加者が女性だけだった研究が2つ、男女どちらも入っていた研究が5つあり
痛みの減り方を比べると、女性だけの2つのほうが明らかに大きく出ています。

これは同じ研究の中で男女を比べた結果ではなく。
女性だけを集めた研究と、男女が混ざった研究という、別々の研究どうしの比較です。

女性に効いて男性に効かない、と確かめたわけではない。
そういう温度感の数字です。

女性のみ2件133人と男女込み5件155人を比べた表が印刷された学術書のページの写真|働きすぎと、働かなすぎ|立川の鍼灸院

揉まれるだけで、終わらせない

この研究には、もうひとつ見落とされやすい事実があります。

研究でされていたのは、自分で動かす運動だった

8つの研究で行われていた内容を並べてみると、はっきりした偏りがあります。
6つは、参加者が自分で身体を動かす運動でした。
残りの2つが、施術者が手で動かすものです。

つまり「肩甲骨への治療で痛みが減った」という話の中身は、その多くが自分で動かす運動だった、ということになります。

それでも、調べられてきたものの大半が運動だったという事実は、受け身のままでは足りないことを示しています。

今日からできること

私見ですが、ここができない方は多いです。
気持ちは痛いほどわかります。
なぜなら、めんどくさいし、やり方がわからないから!

自分でやらなくても良くする為に私のような専門家がいるんだろ!
と、いう指摘はごもっともだと思いますが

それでも、やると身体の戻り方が変わってきます!

椅子に座ったまま、肘を軽く後ろに引いて、左右の肩甲骨を背骨に近づけます。
そこで5秒だけ止めて、ゆっくり戻します。

もうひとつ、肩をすくめて耳に近づけ、力を抜いてストンと落とす動きも入れてみてください。
こちらは働きすぎている側を、いったん休ませるためのものです。

あとはどちらも1日に何回か、思い出したときで大丈夫です。
使っていなかった側の筋肉に、出番を作ってあげるイメージです。
肩や首のこわばりは、張っている場所だけを追いかけても戻りにくいことがあります。
肩甲骨まわりを含めて筋肉を整えて、身体が回復しやすい土台をつくるアプローチが、鍼灸にはあります。

治療院の壁に貼られた「今日からできる」2つの動きを手書きしたメモの写真|働きすぎと、働かなすぎ|立川の鍼灸院

まとめ

ここまで読んでくださってありがとうございます!

  • 揉んだ翌日に戻るのは、揉み方の問題ではない(張りを生む使い方が毎日続いているため)
  • 働きすぎの筋肉と休んでいる筋肉という考え方は、まだ確かめきれていない(測った研究は2つで結果が真逆)
  • 頭が前に落ちた角度は、2つの研究で改善していた
  • 女性だけを集めた研究のほうが大きく出た(ただし研究どうしの比較で、男女の効き方を比べたものではない)
  • 8つの研究のうち6つは、自分で身体を動かす運動だった

揉まれる時間は、身体が緩む時間です。
その緩んだ状態で、使っていなかった筋肉に出番を作れると、戻るまでの時間が変わってきます。
一緒に前に進んでいきましょう!

首や肩のつらさが続いている方は、立川駅・立川南駅から徒歩5〜8分の当院にご相談ください。

yell鍼灸治療院は、あなたの健康と笑顔とハッピーを超応援します!


参考文献

Chen Y ほか「Effects of scapular treatment on chronic neck pain: a systematic review and meta-analysis of randomized controlled trials」BMC Musculoskeletal Disorders, Vol.25 No.252, 2024.

タグ#セルフケア#デスクワーク#立川#肩こり#肩甲骨#論文解説#鍼灸
院長 斉藤宏之

この記事を書いた人

斉藤 宏之

鍼灸師・柔道整復師(国家資格)/2015年から臨床

立川・錦町の完全自費 鍼灸治療院。「またここに来れば大丈夫」と思える場所を目指しています。

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