
寝苦しい夏の夜・自律神経の乱れと睡眠の関係
目次
こんにちは! yell鍼灸治療院の斉藤です!
今回は、夏になると出てくる「寝苦しさ」や「眠りの浅さ」について書いていきたいと思います!
「夜中に何度も目が覚める」
「朝起きても、まったく疲れが取れていない、、」
「布団に入っても、なかなか寝つけない」
そんな経験、ありませんか?
「夏だから仕方ない」と諲めてしまいがちですよね。
でも実は、夏の睡眠の質の低下には 自律神経の乱れ が大きく関わっています。
今回は、なぜ夏の夜は眠れなくなるのか、その理由をできるだけわかりやすくお話しします!
「夜中に目が覚める」── 体は休めていません
人の体は本来、夜になると 副交感神経 が優位になり、自然と眠りに入る仕組みを持っています。
副交感神経は「ブレーキ役」で、体を休ませる神経ですね。
夜に副交感神経がきちんと働くと、体温・心拍・呼吸がゆっくりになり、深い眠りに入りやすくなります。
ところが、夏になると このブレーキ役がうまく働かなくなることがあるんです。
簡単に言うと、夜になっても体が「休んでいいよ」というスイッチを入れられない状態ですね。
その結果、眠りが浅くなり、夜中に何度も目が覚めたり、朝の疲労感が抜けなかったりします。
副交感神経が"夏の夜"に弱る理由
夏の夜に副交感神経が弱るのには、いくつか理由があります。
① 熱帯夜で体温が下がりにくい
人は眠りに入るとき、体温(深部体温)を少し下げる必要があります。
ところが熱帯夜では、外気が暑すぎて体温がうまく下がらず、眠りのスイッチが入りにくくなります。
② 冷房と外気の温度差
涼しい室内 → 暑い外、を何度も行き来すると、自律神経が大忙しになります。
体温調節のために交感神経が働き続けるんですね。
③ 寝る前のスマホ・カフェイン
スマホの光・夕方以降のコーヒーは、交感神経を刺激します。
ただでさえ夏は交感神経が疲れているのに、追い打ちをかけてしまう、、

ちなみに、気圧の変化でも同じように自律神経が乱れることが分かっています。
梅雨や台風の頭痛・だるさについては、こちらの記事でも詳しく触れていますので、よろしければあわせてどうぞ。
患者さんから聞く「夏の夜あるある」
実は、私自身も夏の夜はとても寝苦しくて困っています。
トライアスロンの練習後の夜なんて、もうクタクタなはずなのに、なぜか頭だけが冖えてしまって、、
そんな私が、日々施術をしていると、毎年7〜8月になると、ある声が一気に増えます。
それは、「朝起きると肩や首がガチガチ」というご相談です。
「夜中に何度か目が覚めて、朝起きたら首が回らない」
「桽が合わなくなった気がする」
「8時間寝ているのに、ぜんぜん疲れが取れない」
、、こうした声、本当に多いんですね。
これらに共通しているのは、「眠っているはずなのに、体が休めていない」という状態です。
夜になっても 部屋の照明が煲々と灯ったままで、なかなか眠るスイッチが入らない ── そんな状態に体が陥っている可能性があります。
鍼灸が睡眠の質に与える可能性
ここで鍼灸が得意とするのが「副交感神経の側に体を傾ける」アプローチです。
【論文から】小杉純子先生の研究(2008年)
鍼灸の施術前後で、心拍数が 減少する傾向 が報告されています。
これは、深い眠りに入るスイッチが入りやすくなる ── その方向に向かっているサインのひとつです。
(出典:小杉純子「鍼灸治療が自律神経機能に及ぼす効果」全日本鍼灸学会雑誌, 2008)
正直にお伝えすると、感じ方には個人差があります。
すべての方に同じ反応が出るわけではありません。
ただ、「夜になっても消えない部屋の明かりを、少しずつ落としていく」お手伝いができる可能性がある、ということですね。
私の施術でも、夏の眠りの浅さでお悩みの方には、首・肩・足元のツボを使って、自律神経のバランスを意識したアプローチを大切にしています。
施術のあとに「久しぶりに朝までぐっすり眠れた」というお声をいただくこともあります(※もちろん個人差はあります)。

寝る前30分の自律神経リセット術
「鍼灸はいずれ考えるとして、まず自分でできることは?」というところですよね。
寝る前の30分でできるリセット術を3つご紹介します!
① ゆっくり長く息を吐く呼吸
副交感神経を優位にするいちばん手軽な方法は、呼吸です。
吸う息より、吐く息を長くするのがポイント。
4秒吸って、7秒止めて、8秒で吐く、、を3〜4回繰り返してみてください。
② 足首をくるくる回す
寝る前にベッドの上で、足首をゆっくり10回ずつくるくる回します。
末端の血流が動くと、体が「休む準備ができたよ」と感じやすくなります。
③ 寝る90分前に湯船
熱いお湯ではなく、38〜40度のぬるめのお湯に10分ほど浸かるのがおすすめです。
湯船を出てから 90分ほどで深部体温が下がり、自然な眠気がやってきます。

ちなみに、夏の不調は睡眠だけでなく「食欲不振」とセットになることも多いです。
「最近、朝ごはんが入らない、、」という方は、こちらの記事ものぞいてみてくださいね。
まとめ
ここまで読んでくださってありがとうございます!
今回のポイントをまとめます。
- 夏の夜は副交感神経のブレーキが効きにくく、眠りが浅くなりやすい
- 熱帯夜・冷房の温度差・スマホで自律神経が乱れる
- 鍼灸は副交感神経側へ働きかけるアプローチが得意
- 吐く呼吸・足首回し・湯船 90分前が、寝る前のリセット術
夏の夜の眠りの浅さは、決して「気のせい」ではありません。
体が休めない理由があれば、それを少しずつほどいてあげるだけで、眠りは変わってきます。
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📚 参考文献
- 小杉純子(2008)鍼灸治療が自律神経機能に及ぼす効果. 全日本鍼灸学会雑誌 58(5):742-748.
- 佐藤 純(2003)気象変化による慢性痛悪化のメカニズム. 日本生気象学会雑誌 40(4):219-224.




