
天気が悪いと頭が痛い…気象病と自律神経のはなし
目次
こんにちは! yell鍼灸治療院の斉藤です!
今回は「梅雨になると出てくる頭痛やだるさ」について書いていきたいと思います!
「雨が降る前になると、頭が痛くなる」
「梅雨の時期は、なんだか体が重い」
「台風が近づくと、古傷がうずく」
そんな経験、ありませんか?
実はこれ、気のせいではありません。
天気と体の不調には、ちゃんとした体のしくみが関わっています。
今回は、その正体である気圧と自律神経の関係を、できるだけわかりやすくお話しします。
立川で鍼灸をしている私が、施術の現場で感じていることも交えてお伝えしますね!
「天気が悪いと頭が痛い」…それ、気のせいじゃありません
雨や台風の前に体調を崩す不調は、最近「気象病」や「天気痛」と呼ばれるようになってきました。
私の治療院でも、梅雨の時期になると、ある声がぐっと増えます。
それは「頭痛がして、朝から痛み止めを飲んでしまう」という声です。
「自分だけかな…」と思っている方も多いのではないでしょうか?
でも、大丈夫です。
あなただけではありませんし、ちゃんと理由があります。
なぜ天気で体調が崩れるの?カギは「気圧」と「自律神経」
簡単に言うと、天気が崩れる=気圧が下がるということです。
そして、この気圧の変化を体が察知すると、自律神経が乱れてしまうんですね。
実はこのしくみ、研究でもくわしく調べられています。
【論文から】名古屋大学・佐藤純先生の研究(2003年)
「気圧低下の疼痛増強作用には交感神経活動が重要であること(中略)気圧の変化を検出する機構(気圧検出センサー)がラットの内耳前庭部に存在することを示唆する」
・気圧を約27hPa下げ、気温を22℃→7℃に下げた環境で、痛み行動が強まった
・痛みの増強には交感神経が重要(取り除くと消えた)
・内耳を止めると影響が消えた → 気圧センサーが内耳にある可能性
(出典:佐藤純「気象変化による慢性痛悪化のメカニズム」日本生気象学会雑誌 40(4):219-224, 2003)
ひとつ正直にお伝えすると、これは動物実験の結果です。
人でそっくり同じとは言い切れませんが、メカニズムの研究はこうして進んでいます。
気圧の変化を感じ取るのは「耳の奥」
「気圧なんて、体で感じられるの?」と思いますよね。
私も最初はそう思いました。
でも上の研究のように、気圧を感じ取るセンサーは 耳の奥(内耳) にあると考えられています。
簡単に言うと、耳の奥が"天気のセンサー"の役割をしているかもしれない、ということですね。
気圧が下がると、自律神経が"戦闘モード"に
自律神経には、2つの神経があります。
交感神経は、体を活動・緊張させる「アクセル」です。
副交感神経は、体を休ませる「ブレーキ」です。
佐藤先生の研究では、気圧が下がると交感神経が優位になり、痛みが強まることが示されています。
簡単に言うと、天気が崩れると体が勝手に アクセルを踏みっぱなしの状態(戦闘モード) になってしまう、というイメージです。
アクセルを踏みっぱなしだと、血管が縮んで、体はずっと緊張状態。
これが、頭痛・肩こり・だるさ・古傷の痛みにつながると考えられています。

梅雨に多い「頭痛・だるさ・古傷の痛み」の正体
ここまでをまとめると、こんな流れです。
天気が崩れる(気圧が下がる)
→ 耳の奥がそれを感じ取る
→ 自律神経が乱れて交感神経が優位に
→ 頭痛・だるさ・古傷の痛みが出る
トライアスロンをやっている私の感覚で言うと、これは「ずっと全力でペダルを踏み続けて、休めていない体」に近いです。
休めないから、疲れも痛みも抜けない、、という状態ですね。
自分でできる!天気の不調をやわらげるセルフケア
「じゃあ、どうすればいいの?」というところですよね。
今すぐできることを、いくつかご紹介します。
耳まわりをやさしくほぐす

天気のセンサーである内耳まわりの血流をうながすのがポイントとされています。
- 両耳を軽くつまんで、上・下・横にゆっくり引っぱる
- そのまま後ろに5回ほど、くるくる回す
痛くない範囲で、1日数回で十分です(あくまで補助的なケアですね)。
お風呂で温まりながらやると、なお良いですよ!
自律神経を整える生活のリズム
交感神経のアクセルを踏みっぱなしにしないコツです。
- 朝、太陽の光を浴びる
- 湯船にゆっくり浸かる
- 寝る前のスマホを少し控える
「当たり前じゃん」と思うかもしれません。
でも、この当たり前が、自律神経にとっては一番のごほうびなんです!
鍼灸でできること(自律神経へのアプローチ)

セルフケアをしても、なかなか抜けないつらさもありますよね。
鍼灸は、この自律神経のバランスを整えることを目的としたアプローチが得意とされています。
複数の研究でも、鍼灸が自律神経、特に 副交感神経(休ませるブレーキ) 側に働く可能性が報告されています。
たとえば、鍼灸の施術の前後で 心拍数が下がる(=体が休まる方向に向かう) という報告もあります(※変化や感じ方には個人差があります)。
簡単に言うと、踏みっぱなしのアクセルを、そっとゆるめてあげるお手伝いですね。
私の施術でも、天気の影響を受けやすい方には、自律神経のバランスを意識したアプローチを大切にしています。
頭にかかった雲が晴れるような、すっきりとした軽さを目指して、お一人おひとりに合わせて進めていきます。
(施術後の感じ方には個人差があります)
つらさの背景をしっかり伺ったうえで、国家資格(はり師・きゅう師・柔道整復師)を持つ施術者として、ていねいに向き合います。
まとめ
ここまで読んでくださってありがとうございます!
今回のポイントをまとめます。
- 梅雨や台風の不調は「気象病・天気痛」と呼ばれ、気のせいではない
- 気圧の変化は、耳の奥(内耳)が感じ取ると考えられている
- 気圧が下がると交感神経が優位になり、頭痛・だるさ・痛みが出やすい
- 耳まわりのケアと生活リズムで、自分でもやわらげられる
- 鍼灸は、自律神経のバランスを整えることを目的としたアプローチ
天気は変えられませんが、天気とうまく付き合う準備はできます。
梅雨のつらさを「毎年のことだから」と我慢している方こそ、一度ご相談くださいね。
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天気とからだのお悩み、いっしょに整えていきましょう。
yell鍼灸治療院は、あなたの健康と笑顔とハッピーを超応援します!
参考文献
- 佐藤 純(2003)気象変化による慢性痛悪化のメカニズム. 日本生気象学会雑誌 40(4):219-224.
- 小杉純子(2008)鍼灸治療が自律神経機能に及ぼす効果. 全日本鍼灸学会雑誌 58(5):742-748.




