診察机の上に置かれたMRIフィルムと膝関節模型の静物と「5つの形がある/半月板の根っこ断裂を知る」の見出し。半月板の根っこ断裂の5タイプ分類を立川の鍼灸院が解説する記事のアイキャッチ画像

半月板の根っこ断裂には5つの形がある|自分のを知る話

目次
  1. MRIは、根っこの状態を知る手がかり
  2. 半月板の根っこ断裂には、5つの形がある
  3. 3人に2人がType II
  4. なぜ、自分の"形"を知ることが大切か
  5. 分類と、そのあとの向き合い方
  6. まとめ
  7. 参考文献

こんにちは! yell鍼灸治療院の斉藤です!
今回は**半月板の根っこ断裂の"形"**について書いていきたいと思います!

MRIを撮ったら、半月板の根っこが切れていると言われた。
でも、それが具体的にどんな切れ方なのかは、いまいちよくわからない。

今回は、その半月板の根っこ断裂の5つの形についてお伝えします。
※半月板の根っこという部品そのものについては、別の記事でも触れています。

MRIは、根っこの状態を知る手がかり

半月板の根っこ断裂を調べる時、まず頼りになるのがMRIです。
ですが、MRIも万能ではなく写る情報と写らない情報があります。

MRIで見つかる3つのサイン

海外の医学論文(Hantouly 2024)では、根っこ断裂を疑うためにMRIで見るべきサインが、3つ挙げられています。

  • ゴーストサイン:本来そこに写るはずの半月板が、消えたように見えなくなる
  • クレフトサイン:付着部にまっすぐ縦の裂け目が写る
  • 半月板の飛び出し:半月板が本来の位置から3mm以上外にはみ出している

見る断面によって、見つかるサインは違います。
横向きの断面ではゴーストサインが見つかりやすく、正面から見た断面ではクレフトサインや飛び出しが見つかりやすい。
複数の角度から確かめるからこそ、根っこの断裂は見えてきます。

診察机の上に置かれたMRIフィルムと眼鏡・ノートの静物写真。半月板の根っこの状態をMRIで調べる場面のイメージ

MRIでもわからないことがある

ただ、同じ論文には、こうも書かれています。
MRIの感度と特異度は高いけれど、それでも見逃されることはある。

要は、「MRIで、膝の中身はよく見えるけど、それでも見逃す時ある」です。
すっきりとしないいかにも医学っぽい言い回しですね、、笑

とくに、外側の根っこ断裂は、内側に比べて見つけにくいとされています。
だからこそ、最終的にいちばん確かな診断は、関節の中を直接カメラで見る関節鏡になる。
そう述べられています。

半月板の根っこ断裂には、5つの形がある

MRIや関節鏡で見つかった根っこ断裂は、その形によって5つのタイプに分けられます。
これをLaPrade分類と呼びます。
根っこ断裂を扱う医師のあいだで、いちばんよく使われている分類です。

5つのタイプの、それぞれの意味

  • Type I:安定した部分的な断裂。まだ一部で骨とつながっている
  • Type II:付着している中心から9mm以内で、完全に横に切れているタイプ
  • Type III:バケツのハンドルのような形で切れて、完全に骨から外れているタイプ
  • Type IV:複雑な斜めの切れ方をして、完全に骨から外れているタイプ
  • Type V:骨の一部ごと剥がれてしまっているタイプ

どのタイプも「根っこの断裂」ではあるのですが、切れ方や剥がれ方はまったく違います。
だから、治療の考え方も、タイプによって変わってきます。

半月板の"9mm"というものさし

Type II はさらに、切れ方の位置によってA・B・Cの3つに分かれます。

  • A:付着中心から0〜3mmの範囲
  • B3〜6mm
  • C6〜9mm

ミリ単位で分けられていることに、驚かれるかもしれません。
けれど、半月板の根っこという部品は、それだけ小さくて繊細です。
切れた場所が数ミリ違うだけで、その後の膝の動きにも、修復の難しさにも、差が出てくると考えられています。

3人に2人がType II

分類ができたところで、いちばん気になる質問があります。
「では、どのタイプがいちばん多いのか」です。

半月板の根っこ断裂の"多数派"

Hantouly 2024 に載っている、それぞれのタイプの割合です。

  • Type I7%
  • Type II67.6%
  • Type III5.6%
  • Type IV10%
  • Type V9.9%

いちばん多いのは、Type II。
根っこ断裂と診断された方の、約3人に2人がこのタイプに当たります。

診察机の上に置かれたアイボリー紙の手描き横棒グラフ。Type II のバーが濃紺で大きく突出し、5タイプの割合が視覚的に示されている静物写真

完全な横切れ、という意味

Type II は、完全放射状断裂とも呼ばれます。
半月板の根っこが、輪ゴムを横にプツッと切ったように、完全に切れているタイプです。

半月板は、木の樽をぐるりと締めている「たが」のような働きで、上からの力を横に受け流しています。
そのたがの端が、完全にほどけてしまうのがType II。
だから半月板は、上からの力を横に逃がせなくなり、内側や外側にはみ出しはじめます。

数として最も多く、そして影響も大きい。
そういうタイプです。

なぜ、自分の"形"を知ることが大切か

「そこまで細かく知る必要があるのか」と思われるかもしれません。
けれど、形を知ることには、はっきりとした意味があります。

タイプによって、治療の分かれ道が違う

同じ根っこの断裂でも、部分的なType I と、完全に剥がれているType III〜V では、医師が選ぶ治療の方向が違ってきます。
骨の一部ごと剥がれたType V なら、その骨をもう一度戻す発想が必要になる。
複雑に切れたType IV なら、単純な修復が難しいこともある。
形が違えば、道筋も違うということです。

手術か、保存か、を決める材料になる

自分の断裂がどのタイプかを知っておくと、医師の説明が、ぐっと理解しやすくなります。
「なぜ手術が勧められているのか」
「なぜ、まずは保存で様子を見ようと言われているのか」。
その判断の背景に、この分類が使われていることが少なくありません。

"私のはどのタイプ?"と医師に聞ける読者に

診察室で、こう聞いてみるだけで、話がずっと具体的になります。

「私の半月板の根っこの断裂は、LaPrade分類でいうとどのタイプでしょうか」。

医師にとっては馴染み深い分類ですし、この一言が入るだけで、そのあとの説明のかみ合い方が変わってきます。
自分の膝で起きていることを、自分の言葉で受け取れるようになる。
そのための、大切な手がかりです!

分類と、そのあとの向き合い方

分類がわかった後は、それぞれのタイプに合った治療の考え方に進んでいきます。
そこは、この記事のあとに続く話に譲ろうと思います。

ここでお伝えしたかったのは、たったひとつです。
半月板の根っこ断裂には、はっきりと分けられた5つの形があり、あなたの膝で起きているのは、そのうちのひとつです。

わからないままにしておく必要は、ありません。
名前がつくと、輪郭が見えてきます。
輪郭が見えると、次に何をすべきかも、少しずつ見えてきます。

yell鍼灸治療院では、診断された後の膝と、どう付き合っていくか。
そこを、太ももやふくらはぎ、股関節の状態まで含めて、一緒に整えていきます。

まとめ

ここまで読んでくださってありがとうございます!

  • MRIには根っこ断裂を疑うための3つのサイン(ゴースト・クレフト・3mm以上の飛び出し)がある
  • ただしMRIでも見逃されることはあり、いちばん確かな診断は関節鏡
  • 根っこ断裂は形によって5つのタイプ(LaPrade分類)に分けられる
  • いちばん多いのはType II(完全放射状断裂・約3人に2人
  • タイプによって治療の分かれ道が違うので、自分のタイプを知ることは大きな手がかりになる

「MRIで根っこの断裂と言われた」で終わらせずに、その次の一歩として、ご自身の"形"を知ってみてください。
そこから、膝との向き合い方が少しずつ具体的になっていきます。

立川で根っこ断裂と診断されて先の見通しに迷っている方は、いつでも yell鍼灸治療院にご相談ください。
あなたの膝が、これからも長く動き続けるよう、一緒に支えていきます。

yell鍼灸治療院は、あなたの健康と笑顔とハッピーを超応援します!


参考文献

  • Fuchs A, et al. In-vivo assessment of meniscal movement in the knee joint during internal and external rotation under load. J Exp Orthop. 2022;9(1):102.
  • Hantouly AT, et al. Meniscus root tears: state of the art. Int Orthop. 2024;48(4):955–964.
タグ#LaPrade分類#MRI#半月板#半月板損傷#根部断裂#立川#鍼灸
院長 斉藤宏之

この記事を書いた人

斉藤 宏之

鍼灸師・柔道整復師(国家資格)/2015年から臨床

立川・錦町の完全自費 鍼灸治療院。「またここに来れば大丈夫」と思える場所を目指しています。

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