
鍼はやめたら戻るんでしょ、と思っている方へ|半年後の話
目次
こんにちは! yell鍼灸治療院の斉藤です!
今回は【鍼をやめたあと、どこまで残るのか】について書いていきたいと思います!
通っている間だけ良くて、やめたら元通りなら意味がない、、
ですよね!
鍼はやめたら、すぐ戻るんじゃないですか
通い続けないといけないんですよね。
ちょうどこの疑問に答えようとした18の研究を分析した論文があります。
治療が終わったあと3ヶ月以上、追いかけたものだけを集めているのが、この報告の特徴です。
3ヶ月後に残っていたもの
やめて3ヶ月経った時点で、2種類の残り方が確かめられていました。
今の治療に足した場合の、痛みの点数
研究で調べていたのは、
・今やっている治療に鍼を足したグループ
・その治療だけのグループ
の比較です。
3ヶ月後、鍼を足したほうが痛みの点数は低くなっていました。
研究ごとの食い違いがほとんどありませんでした。
数字が揃っているというのは、地味ですが大事なところで
1つの研究だけが大きく出て平均を引っぱっている、という形ではないからです。
何もしない人と比べた、生活の質
もうひとつは、何もしないグループと比べた研究です。
ドイツで行われた、3,451人という大きな研究があります。
3ヶ月後、生活の質の点数が心の面で3.2点、身体の面で4.6点、鍼を受けた側のほうが高くなっていました。
どちらも、実感できるとされる目安(2.5点と2.6点)を超えています。
ただしこの研究は、痛みも首の動きも測っていません。
生活の質だけを見た研究です。

半年後に、薄れていたもの
ここからが、この記事でいちばんお伝えしたいところです。
生活の質の差は縮んでいた
さきほどの3,451人の研究には、半年後の数字もあります。
心の面が0.9点、身体の面が0.6点。
3ヶ月の時点では3.2点と4.6点だったので、どちらも1点未満まで縮んでいます。
差そのものは残っています。
けれど、実感できるとされる目安は下回りました。
やめて半年経つと、残っているものはあるが、本人が気づけるほどの大きさではなくなる。
これがこの研究の見せている姿です。
痛みの差は残ったが、研究ごとの開きが極端だった
痛みのほうは、半年後も差が残っていました。
100点満点に置きかえると、18点ほどの開きです。
数字だけ見ると大きいのですが、ここには但し書きが付きます。
研究ごとの結果が、ほとんど揃っていない。
3ヶ月の時点ではきれいに揃っていたのに、半年後はばらばらになる。
つまり「半年後も18点残ります」とは言えない、ということです。
大きく残った研究もあれば、ほとんど残らなかった研究もある。
そういう状態だと受け取るのが正確だと思います。

そもそも、首の不自由さに変化はなかった
同じ「足す」比べ方で、首の不自由さの点数も調べられています。
こちらは3ヶ月後も半年後も、差がつきませんでした。
差があるように見える数字は出ているのですが、偶然の範囲を出ていません。
ここは少しややこしいところです。
偽物の鍼や他の治療と比べたときには、首の不自由さの点数に差がついた時点があります。
けれど「今の治療に足したかどうか」という比べ方だと、差が出ませんでした。
誰と比べたかで、動く数字が変わる。
この報告を読んでいて、いちばん何度も出てくるのがこれです。
だから「鍼は結局どうなのか」という質問には、そのままでは答えようがないところがあります。
この時点でだいぶややこしいですね笑
この報告が認めている弱点があります。
「追いかけている期間に参加者が他の治療を受けたかどうか」
を、どの研究も記録していないのです。
半年のあいだに整体に行った人がいたかもしれない。
それが分からないまま出ている数字だ、ということです。
良くなったかどうかを、いつ判断するか
この報告から言えるのは、判定を終わった直後に置かないということだと思っています。
施術の帰り道は、たいてい身体が軽くなっています!
その日の感覚だけで良し悪しを決めると、いちばんブレやすいタイミングで判定してしまうことになります。
おすすめしたいのは、はじめる前にカレンダーへ2つだけ印を入れておくことです。
3ヶ月後の同じ曜日。
その3ヶ月後、つまり半年後の同じ曜日。
そして半年後に見るのは、同じ状態を保てているかどうかではありません。
戻り方が変わったかどうかです。
以前は3日で元通りだったのが1週間もつようになった。
そういう変化は、痛みの点数を見ているだけでは拾えません。

首や肩のこわばりは、良くなる時も戻る時も、日単位ではなく月単位で動きます。
固まった首や肩まわりの筋肉を整えて、身体が戻りにくい土台をつくるアプローチが、鍼灸にはできると思っています!
まとめ
ここまで読んでくださってありがとうございます!
- やめて3ヶ月後、今の治療に鍼を足したほうが痛みの点数は低かった(6つの研究でよく揃っている)
- 生活の質も、何もしない人と比べて3ヶ月後は実感できる目安を超えていた(3,451人の研究1つ)
- 半年後、生活の質の差は1点未満まで縮んだ(差は残るが目安は下回る)
- 痛みの差は半年後も残ったが、研究ごとの開きが極端だった(一つの数字では言えない)
- 首の不自由さの点数は、この比べ方では動かなかった(誰と比べたかで結果が変わる)
やめた翌日に全部消える、ということではありませんでした。
ただ、半年経つと形が変わります。
そこを知った上で始められると、判断がぶれにくくなります。
一緒に前に進んでいきましょう!
首や肩のつらさが続いている方は、立川駅・立川南駅から徒歩5〜8分の当院にご相談ください。
yell鍼灸治療院は、あなたの健康と笑顔とハッピーを超応援します!
参考文献
Fang J ほか「Durable Effect of Acupuncture for Chronic Neck Pain: A Systematic Review and Meta-Analysis」Current Pain and Headache Reports, Vol.28 No.9, 2024, pp.957-969.





