
昇降デスクを買っても肩は軽くならなかった話
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こんにちは! yell鍼灸治療院の斉藤です!
今回は【デスク環境を変えても首や肩が楽にならない理由】について書いていきたいと思います!
椅子も机も新しくしたのに、夕方になると肩が重い、、
そんな方におすすめです!
昇降デスクを買っても、肩は軽くならなかった
立って仕事ができる机、いわゆる昇降デスクを試した方は多いと思います。
実際に、昇降デスクを使ったオフィスワーカー46人を8週間追いかけた研究があります。
座っている時間は、確かに減りました。
8時間の勤務のうち、座位が385.9分から322.0分へ。
1日あたり80分ほど短くなった計算です。
ところが、首と肩の不快感や痛みのスコアは、通常のデスクを使ったグループと差がつきませんでした。
座る時間は減ったのに、肩は変わらなかった。
この結果を初めて読んだとき、「そんなことある?」と思いました。
でも数字はそう出ています。
なお、これは46人・ひとつの研究・8週間という限られた条件での話です。
「昇降デスクに意味がない」と言い切れるだけの材料ではありません。
2165人・15の研究を集めて分かったこと
さきほどの46人の研究は、もっと大きな検証の一部です。
コクランレビューという仕組みがあります。
簡単に言うと、世界中の研究を集めて、質の低いものをふるい落としてから結論を出す作業のこと。
もっと簡単に言うと、研究の研究です。
2018年に発表されたそのレビューでは、オフィスワーカーを対象にした15の研究、のべ2165人ぶんのデータが集められました。
対象は、パソコンの画面を週20時間以上使って働く人たち。
まさに、この記事を読んでくださっている方の働き方です。

効果が確かめられなかったもの
まず、残念な話からいきます。
机の高さを調整する
椅子の高さ、モニターの位置、キーボードの角度。
こうした作業環境の調整を行ったグループと、何もしなかったグループを比べた研究があります。
254人を対象にしたその研究では、首と肩のトラブルが新しく起きる割合に差はありませんでした。
整えること自体は快適さにつながりますが、それだけで首肩が守られるという結果にはならなかった、ということになります。
全部まとめてやってみる
環境調整も、道具の変更も、指導も、まとめて実施する。
いわゆる多面的な取り組みです。
こちらは、測定された6つの上肢の痛みの項目すべてで、効果が確かめられませんでした。
まとめてやれば、何かは変わるだろう
そう考えたくなりますが、そうはならなかった、ということですね。
ただひとつ、発症率を下げた組み合わせ
ここからが本題です。
15の研究の中で、ひとつだけ、首や肩のトラブルが新しく起きる割合を下げたものがありました。
腕を支えるアームサポートと、形の違うマウスを、セットで使うこと。
数字で見ると、こうなります。
通常のマウスだけを使ったグループでは、1000人あたり232人に首か肩のトラブルが起きました。
アームサポートと組み合わせたグループでは、1000人あたり120人。
12ヶ月間の追跡で、186人ぶんのデータです。
このレビューの中では、比較的しっかりした部類の証拠とされています。

マウスだけでは効かなかった
面白いのはここからです。
同じレビューの中で、マウスだけを変えた場合も検証されています。
そちらは、はっきりした差が出ませんでした。
腕の支えだけでも効かなかった
では逆に、アームサポートだけを足したらどうか。
こちらも、差は出ませんでした。
つまり効いたのは、腕を支えること単体でも、マウスを変えること単体でもなく、その組み合わせだったということになります。
道具をひとつ買い足して終わり、では届かなかった。
そこが、この研究のいちばん実用的な発見だと思います。
今日、机の上でできること
高い機材を買う前に、今の机でできることがあります。
肘を宙に浮かせない
肘を机に置いていないとき、腕は宙ぶらりんの状態です。
その重さを支えているのは、首から肩にかけての筋肉。
つまり、キーボードを打っているあいだじゅう、肩は腕を持ち上げ続けていることになります。
1日8時間なら、8時間ずっとです。
肘から先が、机か肘掛けのどちらかに乗っているか。
まずそこを見てみてください。
マウスを身体の近くに置く
マウスが遠いと、腕を前に伸ばした姿勢が続きます。
肩が前に出て、腕を支える場所がなくなる形です。
キーボードを少し左に寄せて、マウスを身体の正面近くに引き寄せる。
それだけで、腕の置き場所が変わります。
肘掛けの高さを合わせる
椅子に肘掛けがあるなら、机の高さに近づけてみてください。
低すぎると使われませんし、高すぎると肩がすくみます。
肘を乗せたときに、肩の位置が上がらない高さが目安です。

こうした調整をしても、すでに固まってしまった首や肩は、それだけでは戻りにくいところがあります。
こわばった筋肉を整えて、身体が回復しやすい土台をつくるアプローチが、鍼灸にはあります。
まとめ
ここまで読んでくださってありがとうございます!
- 昇降デスクは座位時間を1日80分ほど減らしたが、首肩の不快感には差が出なかった(46人・8週間)
- 机の高さ調整も、まとめて色々やる取り組みも、効果は確かめられなかった
- 唯一発症率を下げたのは、腕の支えと形の違うマウスの組み合わせ(1000人中232人→120人)
- どちらか片方だけでは、差は出ていない
- 今日できるのは、肘を浮かせないこと・マウスを近づけること・肘掛けを合わせること
机まわりを整えることは、遠回りに見えて、毎日じわじわ積み上がっていく部分です。
一緒に前に進んでいきましょう!
首や肩のつらさが続いている方は、立川駅・立川南駅から歩いてすぐの当院にご相談ください。
yell鍼灸治療院は、あなたの健康と笑顔とハッピーを超応援します!
参考文献
Hoe VCW ほか「Ergonomic interventions for preventing work-related musculoskeletal disorders of the upper limb and neck among office workers」Cochrane Database of Systematic Reviews, Issue 10, 2018, CD008570.





